IPOしたハウテレビジョンが新規事業の成功のために営業代行を活用した理由

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社会に新たな価値を与え、インパクトを与える新規事業—。
サービスを立ち上げたものの、そこからグロース戦略を構築・実行していくうえで、社内のリソース調整などさまざまな障壁で、なかなかうまく進まず悩む人も多いのではないでしょうか。そんなとき、営業代行を活用するのも一つの手です。

取締役でありながらも、新規事業をプレーヤーとして立ち上げた株式会社ハウテレビジョンの取締役COO・長村禎庸さん。
新規事業立ち上げの苦労から営業代行を活用した理由を、セールスという側面から新規事業を支援するコムレイズ・インキュベートの代表である長谷川裕樹が伺いました。

長村禎庸(ながむら・よしのぶ)さん
株式会社リクルートにてゼクシィの営業を担当。その後、株式会社ディー・エヌ・エーにて広告営業マネージャーや子会社取締役、広告事業部長、採用マネージャー、経営企画マネージャーなどを担当。2017年6月に株式会社ハウテレビジョンに入社、取締役COOとしてビジネス部門を統括。

新規事業の営業で大切なのは「どこが有効な金脈か」を探ること

外資就活ドットコム
長村:弊社で主に展開しているサービスは、プロフェッショナルを目指す学生と、そういう学生がほしい企業さんをマッチングさせる「外資就活ドットコム」、中途採用のキャリアアップを支援する「Liiga」というものです。今年4月に東証マザーズに上場し、資金調達もできました。
今後は、中途採用の事業である「Liiga」をもっと大きくしていきたいと思っています。

長谷川:長村さんは、COOとして既存事業を推進しつつ、プレーヤーとして新規事業を立ち上げられました。

長村:はい。立ち上げたのは、外資就活ドットコムやLiigaに集まったデータを活用したヤングエリート特化型DSP「Elite Youth Audience Network」という新規事業です。
DSPとは、「Demand Side Platform(デマンドサイドプラットフォーム)」、つまり「広告配信のプラットフォーム」のことです。優秀な学生から優秀な若手社会人までをターゲティングすることができ、広告配信できるのが強みです。

LIGA 長谷川:最初の営業は、アシスタントもつけずにお一人でやっていたとお聞きしたときは驚きました。

長村:最初は知り合いからアプローチしていったので、そこそこ売れたんです。そこから「Elite Youth Audience Network」を拡大していくためには、「どんなターゲットセグメント、チャネルであれば継続して売上が上がるのか」を見極めなくてはいけませんでした。
ヤングエリートにアプローチしたい商材を持つ企業かヤングエリートを採用したい企業か、またそのなかでもどういった特性のある企業か、そして、チャネルは直販か広告代理店経由でアタックする方がいいのか、悩みましたね。

長谷川:長村さんとしては、当初どの販路に手応えを感じたのでしょう?

長村:最初に可能性を感じていたのは、「ヤングエリートにアプローチしたい商材を持つ広告主」でした。中でも、ビジネススクールや、英会話スクールなどの商材を持つ広告主ですね。
しかし、SNS広告やリスティングなど他の広告手法と単純にCPAで比べられてしまうという懸念もありました。
いろいろと悩んでいくうちに、アタックすべきは、ヤングエリートを採用したいが外資就活ドットコムには様々な事情から掲載できないクライアントさんだと考えました。

長谷川: なるほど、それはなぜですか?

長村:彼らには、優秀な人が欲しいというニーズが強くあります。また、採用のためにSNS広告やリスティングを行ってもターゲティングをうまく行うのは難易度が高いので、ブルーオーシャンの可能性を秘めているのでは?と感じました。

長谷川: そういった経緯で、営業代行の僕らに「外資就活ドットコムに掲載できないクライアントのなかで、どのようなセグメント群が相性が良いのか、また、そのセグメントに対して、どういった体制でどうアプローチをすればいいのかを検証してほしい」とご依頼をしていただいた、という流れでしたね。

長村:はい。そのターゲットセグメントがまだ見極められていなかったので、営業メンバーを新たに採用したり、社内のメンバーを異動させたりするのは、リスキーな状況でした。
目の前の売上も大事ですが、新規事業において一番なのは「どこが有効な金脈で、大きくしていけるのかの可能性を探る」ことです。
そのためには新規開拓営業だけではなく顧客の声を吸い上げ、顧客のニーズは何で、どんな商品であればそのニーズを満たせるのか?という仮説検証を回していくことが必要です。

長谷川: それで外注を検討されたんですね。

長村:はい。ただ実際に候補の会社と話してみると、その可能性を一緒に探ってくださる良い外注先があまりいなかったです。
テストマーケティングに一緒に取り組んでくれるコムレイズ・インキュベートさんには助けられました。

長谷川:お話を頂いたとき、まず、当商品が提供できる価値を洗い出し、その価値を最も高く評価いただける、つまりヤングエリート集客に強い課題感のあるクライアントセグメントの仮説を立てました。
そのセグメントは大きく2つありました。
一つは、業界や事業特性上、ヤングエリートへアプローチする必要性は強くあるが、受動的な通常の施策では接点を持つハードルが高い業界や企業セグメント。
二つ目は、ヤングエリートを集客することで商品価値そのものを高められる、就活サイトや企業の新卒採用を支援する事業を展開するクライアント。

長村:はい、そうでしたね。

長谷川:セグメントごとにセールスポイントを機動的に変えながら活動していきました。
一連のセールスの結果から、新卒採用を支援する事業を展開しているクライアントさんの評価・結果が良く、アプローチするための体制・手段まで含めて提案させていただきました。

長村:コムレイズさんに「就活サイトさんが金脈かもしれない」と見つけて頂いたのは、とてもよかったです。採用企業の中には優秀な人がほしいという企業さんがあります。
しかしいざ話してみると「そんなにハイスペックな人はいらない」という声があったのは、新たな発見でした。

長谷川:そこまで優秀な人を欲しがってる企業は多くないんだって、気づきましたね。

長村:はい。でも確実に優秀な人がほしいと思っている企業もたくさんあるはず。
それを探して売ってくれる事業者さんと提携するのがいいと思い、自社で直販するのをやめて、大手人材会社とアライアンスを組み始めたんです。すると、売上が伸び始めました。いい発見でしたね。

持続的に売上が上がる仕組みを整えるために

コムレイズ長谷川 長谷川:長村さんにとって、新規事業の営業をアウトソーシングするというご経験はいかがでしたか?

長村:営業マンに営業活動のみを行ってもらうのではなく、検証計画や結果から得られたファインディングをもとに営業戦略にまで昇華してフィードバックをいただけたのは助かりました。
営業結果だけでなくその要因を数字とともにフィードバックをいただき、その後の社内会議やメンバーへのレクチャーにも使えるものでありがたかったです。

長谷川:直販は厳しいというラーニングがあったなかで、その後社内で直販という声がでてきたときに、そのときの調査結果が役に立ったと伺ったときはうれしかったですね。

長村:社内から声があったときに「すでに直販はやってみました」と言えるのはいいですね。やってみて難しかったというのが発見できたのも、よかったと思います。
逆に長谷川さんは、たくさんの新規事業の営業に携わるのはどうですか?業界もビジネスモデルも違う事業にゼロから介在するのは大変そうにも思いますが。決して、すべてが売れる商品ではないと思いますので……。

長谷川:そうですね、新商品のテストマーケティングでは、計画通りの営業成績に至らなかったとしても、その原因が何か、ターゲット設定なのか、解決の対象とする課題設定なのか、商品の解決能力がそもそも乏しいのかなどを深く分析し、「ダメでした、売れない理由はこうで」というだけに留まることなく「こうしたら、こうやれば売れる」という次に繋がるアウトプットを必ずするようにしています。
弊社の人材レベルも、そういった観点を持って営業活動ができる人材をそろえています。

長村:新規事業って、今月来月いくら売ってくれというよりも、構造的に売上が上がる持続性のある仕組みが重要。それゆえに、セールスプロセスからしっかりラーニングしてブラッシュアップすることが必要なんですよね。

長谷川:テストマーケティングとはいえ、しっかり売りに行くのも大事ですよね。
通常100万円のものを最初のトラクションを獲得するためにキャンペーンで半額にして、そのときはたくさん売れたとしても、100万円のときと前提となる条件が変わるので、50万円で販売したときに得たラーニングが正しいものでないものも多いじゃないですか。

長村:そう、そうなんです。

長谷川:テストマーケティングとはいえ、ちゃんと事業が計画している価格でいかないと誤った情報をもとに事業判断してしまうリスクがある。「Elite Youth Audience Network」の場合も、もし割引価格でテストマーケティングしていたら、個別企業に対する直販でもある程度売れていたかもしれませんよね。

長村:はい。余計ややこしくなって、本質が見えてきませんよね。しっかり売っても失注することがあるので、「どうして失注したのか」という理由を考えるのも大事です。

外部パートナーだからこそ期待できること

長谷川と長村さん 長谷川:ところで、長村さんは2017年の取締役就任直後、一番売上のある部署をテコ入れしようと営業組織を見られていました。
戦略的な営業をするために顧客をセグメント分けして、適性を見て営業をそのセグメントごとに配属させたい。
けれど、目の前の業績をクリアしながら、地に足のついた戦略をスピーディーに構築するには人員が足りないという背景から、新しい人を採用できるまでの約3ヶ月間、僕らがお手伝いをさせて頂きました。

長村:外部から取締役として入ってきた身としては、組織や戦略を進化させたいと考えていました。
そんな着任したての頃だったので、こまめに客観的なアドバイスをくれたのはありがたかったです。新しい視点をもらうことが出来ました。
外部パートナーだからできることですよね。

長谷川:ありがとうございます。外からの新鮮な目で、営業機能だけ提供する営業代行から戦略アドバイザーのような形で携われればと思います。

長谷川:最後に、コムレイズ・インキュベートのサービスをどんな企業にお勧めしたいか、教えて頂けますか。

長村:BtoBビジネスでまだPMF検証フェーズの事業やスケールさせるためにどういった営業体制、手法でやるべきか答えがまだ見つかっていない企業さんはとても助かるんじゃないでしょうか。
特にITやWEBサービスのスタートアップさんはそうかと。単に商品やサービスを売ってくる人材ではなく、永続的に売れるビジネスデベロップメントができる人材がいないところは外部の力をうまく活用すべきだと思いますよ。

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