【徹底解説】営業代行、実際どこまで携わってくれるの?

営業代行に、自社の営業活動を外注することを検討しているものの「営業代行に外注した場合、自社の業務にどの程度コミットしてくれるのだろう」と疑問を感じてはいませんか?

自社の営業活動を全面的に外注し、自社の人的資源を他の部門に割きたいと考えているケースもあれば、営業のプロセスの内一部分のみを担当してもらいたいという場合もあるでしょう。今回は営業代行業者が受注可能な、営業活動のプロセスについて解説します。この記事を読めば、自社の営業活動を内製化するべきか、外注すべきかより細かく検討することが出来るでしょう。

営業活動のプロセスには、どのようなものがあるか

営業活動には、新規開拓を目的とするアポ取りや既存顧客のリテンションだけでなく、事前準備としての営業戦略立案や、受注後の実績の評価・見直し等も含まれます。

営業のプロセスとは、顧客にアプローチをはじめてから、商談をクロージング(受注)するまでの一連の流れです。一般的な営業活動のプロセスは、

「アポイントメント」⇒「商談」⇒「提案」⇒「受注」

となり、アポイントメントの前に事前の「営業戦略立案」が行われます。「商談」のプロセスには、見込み顧客との「信頼関係の構築」と「ヒアリング」が含まれます。

お客様と面談の約束が取れたら、次は具体的に商談を作るためのフェーズに進んでいきます。ただ、ここで重要なことは、すぐに案件を作ろうとは考えないことです。なぜなら、お客様はいきなり売り込まれるのを嫌うからです。 そこで、お客様との信頼関係を構築しなければいけません。

出典:営業の基本プロセスを理解して成果を高める http://alterna-sales.com/workstyle/process.html

次にヒヤリングです。前のプロセスで信頼関係を構築して、ニーズのヒヤリングをおこないます。このとき、相手が興味をひきそうな情報や導入事例を準備しておきます。

出典:営業の基本プロセスを理解して成果を高める http://alterna-sales.com/workstyle/process.html

案件を受注した後には、顧客に対する「アフターフォロー」も重要です。契約を結んだ後にフォローを行わず、顧客への訪問や連絡を怠るようになってしまうと一度築いた信頼関係が揺るぐ可能性が大きく、信頼関係の継続が困難になるためです。

社内においては、PDCAサイクルを意識し、受注までのプロセスの再検証と改善も必要です。PDCAサイクルとはPlan(計画)→Do(実行)→Check(評価)→Action(改善)を繰り返すことで、業務をどんどん改善していく手法です。拙著『まんがで身につくPDCA』(あさ出版)で詳しく解説していますが、筆者はこのPDCAを意識して回し続けたおかげで、ミスをすることが極端に減り、たとえミスをしたとしても、きちんと「検証」して次の成果につなげることができました。ミスを予防するだけではなく、人を成長させ成果を最大化できるのも特徴です。

出典:仕事のできない人はPDCAがわかっていない http://toyokeizai.net/articles/-/99619?page=2

受注を行うだけでなく、受注に至る過程に無駄やミスが無かったか、厳しく自己評価を行い「よりプロセスを効率化するにはどうすれば良いのか」と改善策を立案し、実行することで自社の業務はより大きな成果に結びつくものとなります。

営業代行の依頼の形は様々

営業代行に業務を外注する場合、営業プロセスのうち「アポイントメント」「商談」「提案」「受注」の全行程を依頼することも、任意の箇所の代行を依頼することも可能です。

事前準備の「営業戦略立案」と「アポイントメント」から「受注」までの全プロセスを委託することも可能です。

また、戦略立案とアポイントのみをセットにするといった自社の業務の状況に応じた発注が出来ます。

営業活動の外注により、コスト削減が可能

業務を内製化するのではなく、外注する場合、一番大きなメリットとして挙げられるのは「コスト削減」です。

外注を行うことで、固定費の増加を未然に防ぐことが出来る他、社内教育に掛かる費用やそれに伴う設備投資なども最小限に抑えられます。また月額固定型の営業代行のほか、成果報酬型の依頼を受け付ける代行業者も存在しています。幅広い選択肢から自社の戦略にマッチした代行業者をチョイスし、案件を発注出来ることも魅力です。

営業代行の活用で、事業拡大のスピードアップを実現

新規事業の立ち上げや事業拡大に欠かせないのは、事業環境の変化に柔軟かつスピーディーに対応していくことです。

ただし立ち上げ間もない企業や部門においては、環境の激しい変化に対して社内の既存リソースだけでは追従することが難しい場合も少なくありません。特に新規事業を一から立ち上げる場合には、大手企業であっても営業チームをマネジメントし、成果を上げることは簡単ではありません。ましてや社内に十分な営業ノウハウが蓄積されていないスタートアップの場合には一層、顧客の獲得や売上げアップのハードルは上がります。

「例えば共同購入サイトや比較サイトの立ち上げ。これらは多くの場合、スピードが勝負です。サイトに掲載する事業者やお店などを一気に獲得しないと、参入の余地がなくなってしまいます。また商材でも、その市場が魅力的でチャンスがあるほど、追随する競合他社は多い。そこでシェアを確保し、優位に立つために営業代行が活用されているのです」

出典:なぜ今「営業代行」を使う会社が増えているのか? http://president.jp/articles/-/12143

営業代行を活用することで、望む成果をスピーディーに実現できるケースは少なくないと考えられます。

テストマーケティング等にも営業代行の活用は有効

営業代行を活用することでテストマーケティング、テストセールスを実施し、必要なデータを収集することも可能です。

テストマーケティングとは商品やサービスの販売にあたり、決められた地域や流通チャネルで実施するマーケティング手法です。

テスト・マーケティングでは、初動やリピート率、広告への反応、販売促進の方法などを測定し、全国展開したときの状態を予測する。そして、全国展開していくにあたっての商品仕様、販売・生産計画、さらにはその商品自体の訴求ポイントなどを、その結果を反映しながら追加・修正する。主な目的は、商品やサービスの販売を行っていく上でのリスクを最小化すること、生産計画を効果的、効率的に行っていくことである。

出典:テスト・マーケティング http://gms.globis.co.jp/dic/00816.php

新しいマーケットへの参入可否の最終決定や、参入する場合の仔細な戦略の検討にテストマーケティングは有効です。テストマーケティングに対して十分な人的リソースを割けない場合に、営業代行を活用することで必要なデータを効率よく収集できます。自社の戦略に併せて、セールスに関する様々な業務を柔軟に発注できるのが営業代行を活用するメリットであると言えるでしょう。

まとめ

営業代行を利用することで、自社の戦略に応じて「アポイントメント」⇒「商談」⇒「提案」⇒「受注」の一連の営業プロセスを部分的にも、全面的にも外注することが可能です。

事業環境が激しく変化する中、自社のリソースのみでは環境に対応していくことが困難な場合は少なくありません。営業代行に営業を外注することで、シェアの確保をスピーディーに実現しつつ、社内のリソースを経営企画や商品企画などセールス以外の業務に割くことも可能です。また営業代行にテストマーケティングやテストセールスを依頼することも出来ます。

社内リソースが限られている状況下で、プロの力を借りてセールスを拡大したい場合に営業代行に業務を外注することは非常に有効だと言えるでしょう。

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