成果報酬型の営業代行サービスを利用する際のポイント
あなたは成果報酬型の営業代行サービスの利用を検討しているものの、料金体系の仕組みや、実際に発注可能な業務内容がどういうものなのかが分かりづらいと感じてはいませんか? 営業代行サービスには大きく分けて固定報酬型と、成果報酬型の二パターンが存在します。自社の規模や経営状態、営業代行に求める内容によっても固定報酬型が望ましいか、成果報酬型が望ましいかは判断が分かれることでしょう。 今回は成果報酬型の営業代行サービスとはどういうものか、解説いたします。成果報酬型の営業代行サービスを利用する場合に、どの時点で費用が発生するかについても紹介します。

成果報酬型の営業代行サービスとは何か

営業代行とは、「アポイントメント」⇒「商談」⇒「提案」⇒「受注」といった一般的な営業プロセスの外注を請け負うサービスのことを指します。 「アポイントメント」から「受注」までの工程のほか、事前準備としての営業戦略立案等も、営業代行が外注を請け負うことが可能です。自社で営業活動を内製化するのに比べ、固定費の増加を防ぐことが出来るため、コスト削減が可能なほか、プロの営業代行のノウハウを活用したスピーディーな事業拡大が可能です。 成果報酬型の営業代行サービスとは、基本的には発注した業務に対して「成果」が達成された時点で報酬が発生するビジネスモデルの営業代行を指します。「成果」とは、必ずしも「受注」や「一定の売上」、「クロージング」を意味しません。 「成果」がクロージングを指す場合もあれば、アプローチの途中経過における一定の成果を「成果」と定める場合もあります。例えば、自社が営業代行に「営業戦略立案」と「アポイントメント」を外注したとします。この場合には営業戦略が立案され、ターゲットとする企業とのアポイントメントが成功し「商談」のステップに移行することが可能となった時点で、営業代行に対する成果報酬が発生します。 成果報酬型の営業代行と対照的なサービスには、固定報酬型の営業代行があります。固定報酬型の営業代行は契約期間に応じた固定の報酬を営業代行に支払い、営業活動を外注する形になります。発注する側にとっては、発生するコストが事前に把握出来るため、予算管理がしやすいというのが固定報酬型の特長です。また固定報酬型と、成果報酬型では後者のほうが成果が上がった時の報酬が割高になっている場合もあります。 なお、成果報酬型では、営業代行会社側にリスクが伴うため、成果が上がったときの報酬は、固定報酬型よりも割高になっているのが通常です。成果報酬型は、アポイントを取るのは難しいけれど、直接訪問での成約率は高い商材に向いています。 ――出典:成果報酬の営業代行 https://voltairestudio.com/成果報酬の営業代行/ 一方で成果が発生するか否かにかかわらず、コストが発生するため、成果が出なかった場合には無駄な支出が増えることが難点です。

成果報酬型の営業代行で費用が発生するタイミングとは?

成果報酬型の営業代行には、最低限の基本費用に成果に応じた対価を加える「成果報酬型」と、成果が上がらなければ報酬は一切発生しない「完全成果報酬型」の二通りが存在します。 最低限の費用が発生する「成果報酬型」では、初期費用・月額固定費が発生します。初期費用・月額固定費は、実際の営業活動に掛かる経費等に充てられます。そして、アポイントメントやクロージングといった一定の成果に応じて成果報酬が加算されます。成果報酬は「アポイント数×単価」といった形で算出されるケースの他、売上に対するパーセンテージを事前に定め、その額を報酬とする場合もあります。 よって費用が発生するタイミングは、初期費用・月額固定費が発生する「成果報酬型」の場合には契約スタートと毎月の決済時、そして「成果」が達成された時点となります。「完全成果報酬型」では、初期費用・月額固定費は発生しませんので、費用の発生タイミングは成果が達成された後となります。完全成果報酬型の営業代行を利用した場合には、発注側に費用負担は成果が達成されるまで発生しません。

成果報酬型が利用できる依頼とそれが難しい場合

成果報酬型の営業代行に、案件を依頼したところ「お請けするのが難しい」と断られてしまった経験をお持ちの方も居ることでしょう。成果報酬型の営業代行業者は、アポイントメントやクロージングといった「成果」を案件を通して達成しなければ、満足な利益を得ることは出来ません。そのため案件を請ける際は慎重に検討を重ね、顧客に返答を行うのが一般的です。 営業代行業者に案件を依頼する際に、重要なのはその商品やサービスが誰にどのような価値を提供するものか、明確なストーリーを共有することです。非常にシンプルですが、ご依頼のあった商品・サービスが、(1)誰に(2)どのように(手法)(3)どれだけのアクションを取ると(プロセスの量)(4)どれだけの成果になるか(成約数、売上)が明確になっていることで、営業代行会社が掛ける工数に基づくシミュレーションを行えるからです。 ――出典:営業代行会社のホンネ!成果報酬で請けたくなる商品・サービスとは? http://www.eigyoh.com/column/10 また、営業代行業者がその案件を引き受けることでどの程度の利益を得ることが出来るのか、事前に想定してみることも有効です。お客様はまずは営業代行会社に「儲け」を取らせることも重要な指標として検討してみてください。営業代行会社は、営業パーソン一人あたりの人件費単価の2倍から3倍の売上(成果)が欲しいと考えています。 ――出典:営業代行会社のホンネ!成果報酬で請けたくなる商品・サービスとは? http://www.eigyoh.com/column/10 一定以上の受注単価があり、商品やサービスに明確なストーリーがあり、営業に掛かる工数を正確に算出しやすい案件であれば、営業代行業者は案件を通じ、大きな成果を上げることが出来ると言えます。 一方でそれらが満たされていない案件の場合は、営業代行業者側で「案件を請けることは難しい」と判断する場合もあります。

成果報酬型の営業代行サービスのメリット・デメリット

成果報酬型の営業代行サービスを利用する最大のメリットは、依頼のリスクの低さです。特に完全成果報酬型の営業代行の場合には、初期投資・月額固定費がゼロであり、成果が上がらなかった場合には支払いも発生しません。また営業戦略立案からアポイントメント、クロージングまで全工程を外注することも、一部分のみを発注することも可能です。自社が営業成果にコミットしなくて良い分、他の業務にマンパワーを割くことが出来るのもメリットです。 デメリットとしては、成果が上がった場合の単価の高さが挙げられます。成果が上がるまでの期間は営業代行業者側がリスクを負うため、その分顧客獲得単価や契約成立単価を高く設定する場合が多いです。案件によっては固定報酬型の方が、費用対効果が良い場合もあります。成果報酬型の営業代行は依頼のリスクが極めて小さいものの、費用対効果を高めたい場合には案件や依頼内容をいま一度社内で精査した上で、成果報酬型と固定報酬型のどちらを利用するか検討することをお勧めします。

まとめ

成果報酬型の営業代行サービスとは、「成果」が達成された時点で報酬が発生するビジネスモデルの営業代行を指します。成果報酬型の営業代行には最低限の初期費用・月額固定費が発生するものと、完全成果報酬型が存在します。 営業代行業者に案件を発注する際には、商品・サービスの明確なストーリーを共有することと工数を算出しやすいこと、案件自体に一定の受注単価があることが重要です。また、案件によっては固定報酬型の方が費用対効果が高いケースもあります。
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